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by はるぴー

浅田次郎著「一路」上下

参勤交代を知らない人はいないだろうが、だからと言って、詳しく知っている人は以外と少ないのではないだろうか?
家光の時代に定められた制度で、1年おきに大名は国元へかえり、また次の年に江戸へ帰る。
色々あれこれ、定められたことも多いらしいが、詳しくは知らなかった。
てんてんてん鞠てんて鞠♪の歌を想い出し、時代劇の映像を思い描いて、土下座をする百姓町民に同情するくらいであった。

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が、しかし、浅田次郎著「一路」を読み終わって、目から鱗もたくさんあった。お侍の苦労も体験し、何よりも,中山道に興味を覚えた。
今ものこっている宿場もあるらしい。私も一度中山道を旅支度で歩いてみたい。

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考えてみたら、時代小説に大名行列は出て来るが,行列そのものが物語になってはいない。
小説「一路」は参勤交代の大名行列が主役なのである。
さすが浅田次郎038.gif拍手を送りたくなるほどの面白さだった。

行列には必ず,ぜんたいを取り仕切る「お供頭」と言う役職のものがいる。お供頭であった父親が、突然火事で事故死して、息子の小野寺一路は何も知らぬまま、お供頭のお役に就くことになった。
江戸育ちの19歳。父親からはお役について何も伝授は受けていなかった。

時代は幕末、しかし、一路は家光時代の古式に則り、お供頭心得に添って行列を取り仕切る。
通る道は、中山道。
東海道より道のりは遠いが中山道の方が、通行止めにあうリスクが少ない。
東海道は53次(宿)126里
中山道は67次(宿)139里
その上,東海道は利用者が多い。
大名行列同士がばったりであった時には、藩の大きい所が優先で、小さな藩は道を譲らねばならない。
情報社会の今と違って、出会う寸前まで分からずに、小藩は時間を食うことになる。
知らなんだ〜

藩の権威をおとさずにと、行列が華美になるのを防ぐため、細かな決まりがあったらしい。
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分相応の行列と言う事らしい。知らなんだ〜。

周りの人が何と言おうが、小野寺一路は古い古式に則って意を曲げずに大活躍する。
もう頼もしくて嬉しくて読者は一路のサポーターとなる。

お家騒動もあり、嵐の中の行軍もあり,雪の中の立ち往生もあり,それはそれは大変だけど,
一路はがんばる。

お殿様がまた素晴らしい。
お殿様は家来を誉め過ぎてもいけないし,叱ってもいけない。
あまり自分の意見も言ってはいけない。大騒動になると分かっているからである。
「大義じゃ」
「祝儀じゃ」としかいえず、我慢することも多々。
33歳のこのお殿様、ほんとに思いやり深いいいお殿様でまたまた読者は嬉しくなってしまう。

浅田次郎って小説家は心優しい男である。
泣かせられ,笑わせられ、感動させられながら,蒔坂藩は江戸へと向かう。

加賀百万石のお姫様の行列と出会った時、、、こともあろうにお姫様が、間近で観た小野寺一路に突然恋をした。それはもう大騒動。

荒筋書き過ぎたかな。すみません。
是非是非読んでみて下され。物知りになりまするぞ。
by harupy-15 | 2013-07-04 17:07 | 読書  | Trackback | Comments(0)
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